ジェフリー・アーチャー「100万ドルを取り返せ」 [本]
ステイ・ホーム中。
旅行もしない、美術館も行かない、友人たちとも会わない。それなのに、集中して本を読む気になれない。だから昔読んだ本のことを思い出してみた。ジェフリー・アーチャーの「100万ドルを取り返せ」だ。
これは、現実味はあまりなくて、トリッキーな騙し合いが「明るく」繰り広げられるのが、こういう時期に読むのに良い。
アメリカの大金持ちに汚い手口で財産(4人分合わせて100万ドル、約1億円というところか)を巻き上げられた4人の男が、自分の得意分野で大金持ちを騙して、巻き上げられた財産を取り返す、という話。
男は、メイフェアの画廊経営者、オックスフォードの大学教授、ハーレーストリートの医者、イギリス貴族の4人。
その得意技というのが、良いのだ。
画廊経営者は、ルノワールのフェイクを作り、高く売りつける。
学者は、大学が名誉学位を授けると騙して、高額の寄付金を巻き上げる。
医者は、皮膚の表面に手術跡だけつけて、胆石だったと石を渡し、高額の治療費を騙し取る。
そして、英国貴族は何をするか?
彼は前の3人のような専門分野が無い。最後まで、何も思い浮かばない。
しかし、どんでん返し。付き合っている彼女が、なんとその大金持ちの娘だったのだ。貴族は彼女と結婚することで、持参金として自分の金を取り返すのだ。
さらに、彼女が偽のルノワールをもらうことで、犯罪の証拠も帳消しになってしまうというオチもつく。
貴族の特技は結婚だった、というのが面白いところ。
読み進めると、ダーティな大金持ちがどことなく憎めないおじさんだったり、その娘が性格の良い、賢い美女だったり、復讐する4人もそれぞれの分野で抜きん出た魅力的な人物だったりで、本物の悪人が一人もいない明るい犯罪小説。
著者ジェフリー・アーチャーは投資に失敗して全財産を失った経験からこの小説のヒントを得たらしい。転んでもタダでは起きない人。これがアーチャーの処女作で、大ヒット作となった。
旅行もしない、美術館も行かない、友人たちとも会わない。それなのに、集中して本を読む気になれない。だから昔読んだ本のことを思い出してみた。ジェフリー・アーチャーの「100万ドルを取り返せ」だ。
これは、現実味はあまりなくて、トリッキーな騙し合いが「明るく」繰り広げられるのが、こういう時期に読むのに良い。
アメリカの大金持ちに汚い手口で財産(4人分合わせて100万ドル、約1億円というところか)を巻き上げられた4人の男が、自分の得意分野で大金持ちを騙して、巻き上げられた財産を取り返す、という話。
男は、メイフェアの画廊経営者、オックスフォードの大学教授、ハーレーストリートの医者、イギリス貴族の4人。
その得意技というのが、良いのだ。
画廊経営者は、ルノワールのフェイクを作り、高く売りつける。
学者は、大学が名誉学位を授けると騙して、高額の寄付金を巻き上げる。
医者は、皮膚の表面に手術跡だけつけて、胆石だったと石を渡し、高額の治療費を騙し取る。
そして、英国貴族は何をするか?
彼は前の3人のような専門分野が無い。最後まで、何も思い浮かばない。
しかし、どんでん返し。付き合っている彼女が、なんとその大金持ちの娘だったのだ。貴族は彼女と結婚することで、持参金として自分の金を取り返すのだ。
さらに、彼女が偽のルノワールをもらうことで、犯罪の証拠も帳消しになってしまうというオチもつく。
貴族の特技は結婚だった、というのが面白いところ。
読み進めると、ダーティな大金持ちがどことなく憎めないおじさんだったり、その娘が性格の良い、賢い美女だったり、復讐する4人もそれぞれの分野で抜きん出た魅力的な人物だったりで、本物の悪人が一人もいない明るい犯罪小説。
著者ジェフリー・アーチャーは投資に失敗して全財産を失った経験からこの小説のヒントを得たらしい。転んでもタダでは起きない人。これがアーチャーの処女作で、大ヒット作となった。
タグ:ジェフリー・アーチャー
新潮文庫のドル箱作家(だったのか?)として、
凄く宣伝されてた記憶があります(^^) 作品を
一つだけ読んで、世評通り読ませるものだった
と記憶してるのですが、書名もどんな内容かも
思い出せず、売ってしまったらしく、書庫にも
ありませんでした(+_+) 拝読して、この作品は
未読と判ったから、とりあえず良かった(^_^;)
by middrinn (2020-05-11 08:33)
middrinnさん
確かに、新潮文庫です。「カインとアベル」とか「めざせダウニング街10番地」などが有名どころかしら。短編集は今も定期的に出しているようです。「読ませる」けれど、通り過ぎちゃうお話かも。それにしても、middrinnさんの書庫って、凄そうですね(^^)
by YURI (2020-05-11 22:12)