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ペストとコロナ [ブログ]

友人が、面白い記事があるから見てみて、とメールをくれた。
それが、朝日新聞のデジタル版。

朝日新聞は購読していないし、朝日の論調は同意できないところもあって、あまり興味はなかったのだけれど、友人のお勧めに従って、デジタル版を開いてみた。

すると、登録しないと読めない記事。無料なので登録してみた。

「大ペストから600年の無力」作家佐藤賢一氏の寄稿。
中世ヨーロッパで大流行したペストと、現代の新型コロナを関連づけて語っている。

鍵付きページから引用するのもどうかとは思うが、私が面白いと思ったのは、

>(モンゴル帝国は)今の中国が掲げる「一帯一路」を地で行くような大帝国だが、これがペストによる大量死で弱体化、さらに瓦解(がかい)に傾斜していく。

という部分。

1347年のペスト大流行から約20年後の1368年に、元が滅び、明が興っている。ジャレド・ダイヤモンドの「銃・病原菌・鉄」でも、ヨーロッパ人が持ち込んだ病原菌によって、アメリカ大陸の文明が滅ぶ様が描かれている。疫病が国を滅ぼすことは、有りうるのだ。

著者は、「政権交代くらい簡単に起こりうる」と述べている。トランプか、習近平か、日本の安倍内閣か、それはわからないけれど。

***

ペストといえば、ウィーンの街には「ペスト記念塔」がある。17世記に大流行したペストの撲滅を記念して建てられたという。バロック様式の壮大なものだ。ウィーンは、国家が瓦解することなく、生き延びたのだ。今になって、やっとこの塔の持つ意味が分かったような気がする。心の底から嬉しかったのだね。

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middrinn

村上陽一郎『ペスト大流行』(岩波新書,1983)の副題は、
「ヨーロッパ中世の崩壊」なことを思い出しました(^o^)丿
17世紀の英国でのペストはニュートンに科学史上きわめて
重要な発見をさせた「創造的休暇」をもたらしたとか^_^;
by middrinn (2020-04-11 08:52) 

YURI

middrinnさん

読んでみたくなる本!「創造的休暇」、そのようでありたいと思うのですが、小人閑居して不善をなすばかり。デカメロンもこのような状況が舞台ですね。私はせめてブログを...(^^;
by YURI (2020-04-12 21:23) 

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